【連載コラム】古の軍師が現代で恋のキューピットに!?第八話: 私個人の「関ヶ原の戦い」

(第一話はこちら

私は車を走らせながら、ここで取るべき戦略・戦術を思索していました。

▲ペンネーム:なべあきお (垂井町在住、イラストレーター)

▲ペンネーム:なべあきお
(垂井町在住、イラストレーター)

どちらの結果に転ぼうと、それが私の残りの人生に影響することは分かっていました。 昌代さんこそが私が人生を共に過ごしたいと思う人でした。昌代さんがもし私の彼女になってくれるのならば、 それが私にとって全てです。もし彼女がこのままただの友達で居たいというのならば、 彼女のことはもうキッパリと諦め他の女性を探すしかありません。彼女を手に入れるか失うか、 だからこれには私にとってとても勇気のいることで、話を切り出すタイミングときっかけが必要でした。

じゃあどこにその引き金を置くべきでしょうか?もしも早すぎる位置にセットして、ことがうまく行かなければ、 彼女の家に着くまでの車内は重く、静かで、辛い数時間となることは間違いありません。
でもあまり長く引っ張って、もしも何かを間違えて彼女を怒らせてしまったら、それを修復する時間は私にはありません。 したがって、一番適していると思われる、静岡県から神奈川県への県境を超えたところで改めて告白することに決めました。

ちょうど県境を超えたところには鮎川SAという都合の良い場所があります。

休憩所にいる間は木々の間に敷かれているグレーの物質の上で常時車の位置を保つという努力をしなくても済みます。 どんな言葉で何を伝えようかじっくり集中して考えられます。私の予定通り鮎川SAで少しの休憩をとり、車内に戻り、エンジンをかけてエアコンをつけて、私は昌代さんの方を向き、二回目の告白をしました。

結果はどうなったか?

結局二回目の告白も不十分でした。以前から存在した、解決しなければならない問題がまだたくさん残っていました。 10分程が経った後、車は高速に戻り、それから彼女の家に着くまで最初の告白の時と同じ気まずい時間が流れることになりました。 しかし前回と大きく違っていたことは、今回は私が簡単には諦めなかったということです。 この時に自分が話した内容を私はあまり覚えていないけれど、とにかく話を全て出し尽くした時にはもう彼女の家の前でした。 助手席に座り静かに私を見つめていた昌代さんを見て、心では、これが私が見る昌代さんの最後の姿だと確信していました。

私はじっと昌代さんからの返事を待ち、
ふたりの間には沈黙が流れて、
その後に聞いた昌代さんから言葉は、

「あなたの彼女になります。」
この時初めて昌代さんの手に触れ、握りしめた時の感動を生涯忘れることはないでしょう。

半兵衛公、ありがとうございます!!

今回の私のエピソードに関連する特別な写真はありませんが、私の地元、鎌倉の材木座海岸で行われた流鏑馬の写真を掲示します。 駆け抜ける馬上から射た矢を的に当てることはさぞかし難しいに違いありません。意中の女性のハートを射抜くのと同じくらいでしょうか?

<歴史上の人物>
竹中半兵衛(戦国時代の名軍師)
武蔵坊弁慶(鎌倉時代の有名な僧兵)
源義経(弁慶の主君、鎌倉時代屈指の名将)

<現代の人物>
竹中洋介(竹中半兵衛の子孫兼、現代の竹中家の殿役)
ビル・ヤング(筆者、現代の武蔵坊弁慶役)
昌代さん(現代の義経役)

筆者は元アメリカ海軍少佐で、海軍認定のテロ対策教官も務めてました。
現在は日本の企業や市民団体にテロ対策を教えるコンサルタントとして活躍しています。
彼のホームページはこちら:http://www.rhumbline.co.jp/

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